京都〈有職京料理 西陣魚新〉おせち料理

京都・西陣の老舗料亭「西陣魚新」は、安政二年（1855）創業。

もとは東山五条で皇室御用達の酒造・醤油商を営んだ家に連なる一族が、西陣へ移り料理屋を開いたのが始まりです。屋号は、旧家「角屋」の「角」にもてなしの心を添えた「魚」と、創業者・新助の「新」を結んだもの。

以来、宮中の礼法や包丁さばきに淵源を持つ「有職料理」を今に受け継ぎ、京料理の正統を静かに磨いてきました。

座敷から庭を望むしつらえに、四季暦に寄り添う品書き・・・晴れの日の会食から日常の慶弔まで、客ごとの趣旨に合わせたしつらえと味で応えています。

西陣の地に息づく工芸の気風を映し、器と盛りの調和を重んじる一皿一皿には、京都のもてなしの原点が宿っています。