京都〈京料理ちもと〉おせち料理

京の町に根を張る「京料理 ちもと」の創業は1718年（享保3年）、茶の湯にも通じるもてなしの心を受け継ぐ老舗です。

磨いた出汁を基調に、旬の走り・盛り・名残を丁寧に映す懐石は、八寸や椀物に至るまで味の輪郭が澄み、余計な飾りに頼りません。器や盛り付けは季節の景色を簡素に表し、静かな品格を漂わせます。

客の歩調に合わせて火加減や供する間合いを調え、食後まで心地よさが続くのも魅力。伝統に甘えず工夫を重ね、京都らしい繊細さと温かさを一皿ずつに宿す、そんな「日常の延長にあるハレ」を、落ち着いた座敷でゆったりと味わえます。